天井川めぐり

Submitted byshin on土, 2011-06-18 20:38


いつも通勤に使っている(京都)府道22号の新田辺付近には橋っぽくない橋があって、「ずっと何なのかなぁ水が流れているっぽいんだけど給水パイプというわけでもなさそうだし‥」とずっと疑問に思っていたら、最近「天井川を切り下げる工事を予定しています」という看板が出て工事を始まった。へぇ~教科書でしか見ていない天井川がこんな近くにあるんだ(南禅寺の水路閣は見たことがあるけど違うよな)、と思うと共に工事でなくなってしまう前に一度見に行かないとなぁ、と、ダウンリバーが増水で中止になったついでに散歩することにしたのだ

複数の川を回っているので軌跡を見たほうがいいかも。

出発直前にちらっと調べると、もともとここらには天井川が沢山あったらしいんだけど、造成(切り下げ)で、現在残っているのは、天津神川、馬坂川、防賀川の3つだけっぽい(ただ、国土地理院の地図を見ると、手原川、名松川にも一部残っている気がしないでもない)。



車を適当なところに停めて散策開始。
天津神川から始めるつもりなんだけど、都合上まず馬坂川(南に向かって撮影)を超える。ここらへんは鍛冶屋等(営業していないんだろうけど)徒歩視線で見ると古い街並みでなかなか風情がある。

■天津神川



で、天津神川が府道22号と交わる橋(これもマンボ?)の脇にある棚倉孫(たなくらひこ)神社から最初の天井川にアプローチなのだ。
この神社は参道の途中に天井川があるので、坂を上りきった天井川が流れる頂上から境内に再度下るという面白い立地にある。


欄干の下が川になっていて右を向くと府道22号をまたぐ橋が見える。
ちなみに思っていたより水量がなくてちょっとがっくり(カヌーで下れないかなとか思っていたのは内緒:>)




一つくらいは制覇したかったので、まず上流まで遡って(といいつつもっと上流があるんだけど面倒なのでやめ)、尼ヶ池から棚倉孫神社までを歩く。
普通に歩けばただの土手なんだけど、土手の両脇がかなり下がっているのをみて、 天井川なんだなぁと思ってしまう。
ちなみにこの土手を見ながら誰かが"これは昔鉄道が通っていた跡で‥"と言ったら多分信じると思う。



折角なので木津川近くまで行くことにした。
ちなみに府道22号の交差点には「酒のスーパー きちゅう」ってのがあるんだけど、 これって"ちきゅう"の間違いなのか、わざとぼけたのか、本当に意味があるのか謎の酒屋なのだ。
残念ながら天井川の岸には道がないんだけど、ところどころで天井川に登れるので登ると景色がいい。ちょっと高さが違うだけで風景が違うんだ


暫く歩くと、初のマンボ(トンネルの意味らしい)発見。これはJR片町線。
次に、川と立体交差しているところも発見。
電車との交差よりこっちの方が感動。ちなみに帰ってから調べたら、もう一筋南を走っている馬坂川が方向を変えてここまできているらしい。更に言うと、そのまま木津川に流れ込むのでなくって、八幡の方まで延びてそこで木津川と合流していることが判明。明らかに人工なので灌漑用水の目的だったのかな?

どこかで見たような青い看板が‥。よく見ると木津嵐山自転車道の看板なのだった。この道は(最近はやってないけど)金曜日に飲み会があると自動車を回収するのによく使った道なのだ。
向こうに木津川の河原が見えたのでこれで満足


で、天津神川を後ろに馬坂川に向かう。
行きは気づかなかったんだけど、自動車道と天津神川の交差もあった。

■馬坂川


で、暫く南下すると田辺市街に突入したんだけどすぐに市街を抜けてしまい、 案外小さい町なのかな?と思った矢先に、マンボ発見なのだ。しかもこのマンボ、とても高い!もう一つ面白かったのは、橋でもないのに地面に"馬坂橋"の欄干があったこと。なかなか粋ですなぁ


次の交差点を右に曲がると、またまたJR片町線との交差を発見。これがミツマンボかな?



もう少し行くと、すぐにのんびりした風景に。
途中川へのアプローチがあったので登ったんだけどやはり川岸は歩けず。


で、最初に見た、府道22号との交差に到着。

■防賀川




息子が疲れてきた(私も十分疲れた)のと雨が降りそうなのでここからは自動車移動に変更して、最後のターゲットとなる防賀川とR22の交差に到着。
冒頭に書いた「天井川...」を知ったのはここの工事現場の看板を見たからなんだけど、そういうわけで、道路の両脇では工事が既に始まっていて、西側は地面まで川を下ろす工事をしていた。多分府道22号を渡るところは暗渠になって、ここから東側はありきたりの川になってしまうんだろうなぁ。



折角なので西側の岸もちょっと見たんだけど、工事が痛々しかったのでチラッと見ただけで退散なのだ




さてさて、絶対抑えておきたかったのがここ。
興戸(こうど)という近鉄の駅のホーム北側に黄色の歩道橋の様なものが走っているんだけど、WEBで調べるとこれも天井川(正確には‥跨線橋(跨道橋)?)ということがわかったのだ。
西側の小山から黄色の端が東側の小山まで渡されているのは壮観。
ただ、なぜか東側の小山の向こうがないのに違和感を感じてしまい、もう少し行ってみると、東側の小山の向こうで"切り下げ"が行われていて、この小山の向こうはただの小川になってしまっていたのだ。あーもったいないなぁ。


で、見るものは見たので帰宅したんだけど、途中片町線との交差点でもう一つのマンボを発見なのだ