[SH5 フォレスター] "クラッチスタートキャンセル"‥ではなくて"ニュートラルスタート"

Submitted byshin on土, 2009-11-28 18:59


最近のMT車には"クラッチスタートシステム"という安全装置があってクラッチを踏まないとエンジンがかからないんだけど、①基本的にニュートラルで停車した状態から②まず座って③クラッチを踏みながらギヤを適当に動かしてニュートラル確認した後④一息ついて⑤エンジンスタートするっていう手順に慣れた私にはステップが増えてしまったり、クラッチスタートに慢心して何も考えずにクラッチスタートした後クラッチを離すとギアがニュートラルになっていなくて車が動き出してしまうヒヤリ経験を何度かしたりと、相性が悪い。

簡単な解決は、クラッチのところにあるスイッチを、常時クラッチを押した状態に騙せばいい(クラッチレススタート)んだけど、安全装備を積極的につぶすことになるので、いけてない。
  1. ニュートラルスイッチ発見
    で、いつものフォレスター用サービスマニュアルを眺めていると、ECU回りにニュートラルセンサーを発見。ただ、このセンサーは(数々の試験から^^;)走行中、少なくともオートクルーズ用に実装されている雰囲気。例えば、オートクルーズ中に回転数が変わらなくてもギアを外した(==ニュートラルにした)時点でオートクルーズが外れたことから。
    ちなみにECUとニュートラススイッチの間の電位は、
    キー状態 ニュートラル以外 ニュートラル
    キーなし 0V 0V
    キーあり・OFF 11V 0.5V
    キーあり・ACC 12V 1.2V
    キーあり・IG 11V 1.0V
    キーあり・IG(エンジン動作中) 13V 0.2V
    キーあり・ST 未測定 未測定
    で、電流は0.08A程度(つまりは150Ω位)
    ※バッテリーを外して測定するとN時の抵抗値が周期的に揺らぐ原因不明な症状があったが消化不良のまま
  2. クラッチスイッチを2つ発見(1つは関係無し)
    更に読み進めるとフォレスターにはクラッチスイッチが2箇所あることが判明。
    一つは、片方がIGに接続されているので、クラッチスタートには関係ない(関係あるならSTに繋がっているはずなので)のは確実。オートクルーズ中にクラッチを踏むとオートクルーズが外れるんだけど、このスイッチを使っているのだと思う。実物がどこにあるのかは不明。
    もう片方は、スターターリレーを介してSTに繋がっているのでヒット。実物はクラッチバーの根元あたり(コネクタを外すとクラッチを踏んでもエンジンがかからなくなった)。
と、ターゲットが決まったので、後はオリジナルの回路をどう料理するか。


ちなみに、オリジナルはこんな回路で、

ECU側の信号の挙動が良くわからないので、安全サイドで決めた回路がこれ。
論理は簡単で、ST時に+12Vになるポイントとニュートラル時にGNDになるポイントをリレーで繋いで、ST時にニュートラルだったらクラッチを踏んでいなくてもクラッチスイッチがONの状態を作り出せるというもの。ただ、オリジナルのニュートラルセンサーに影響を与えるのが怖かったのでダイオードで単方向にしか電流が流れないように制限している。
で、必要なリレーx1とダイオードx2は、少し前にパジェロミニ用に購入したキーレスエントリがゴミになっているのでここから部品取りすることにした。ゲットしたのは、LEG-12FというDC24V-15Aのリレー(ちなみに今まで見たことの無いピン配置だったのであせった)と、IN4007という1000V-1Aタイプのダイオード。自動車用は2A程度の容量が必要だと思っていたんだけど1Aで十分らしい。


まずはECUを掘り起こす。
MPVの時はダッシュボード裏あたりにあったのに対して、フォレスターは助手席の足元にある。アクセスはしやすいんだけど、足元が狭くなるし、水害に弱くなる(ECUが水没すると終わり)ので別の所がいいのでは?と思ってしまう。
ともかく、ここらはスポットマップランプ加工で何度か触っているので手馴れたもの。


で、配線を探すと‥既にギボシ端子がついているのは、スポットマップランプ加工の頃から目をつけていたから


クラッチスタートスイッチは、クラッチから上側を除くと見えるんだけど、ハンドル回り含めて外さないと駄目。コネクタを外すのが大変(ちなみにコネクタのノッチはヘッドライト側にあった)。
ちなみに写真は、スイッチ裏のコネクタを外した状態(ステアリングの柱根元にあるのが外したコネクタ)

で、夜のうちに取り付け用部品を作成。
オリジナル回路用のダイオードはギボシカバーの中、追加回路用のダイオードはヒシチューブの中。リレーの裏は経年劣化がいやなので、ヒートガンで固定していて、取り付け時には更に粘着テープで覆った。


当初STラインはスターターリレーから取ろうと思っていたんだけど、大変そうだったので、ハンドル脇からに作戦変更(白に黒ストライプの配線)。


で、配線が一通り終わった後のハンドル回り。
なにやら良くわからない配線が沢山あるなぁ。。(まだ機能していない配線が1/4位ある)

で、きちんと組み立て直した後、①クラッチを踏んだ状態でエンジンがかかること②クラッチを踏まなくてもニュートラルならエンジンがかかること③でもニュートラル以外にするとエンジンがかからなくなることを確認。失敗して無くてよかった。

苦労(接続ポイント検討、クラッチスイッチコネクタの脱着あたりが面倒)な割に 見た目が変わらないので、達成感が弱いのが残念(便利なんだけどね)。